「寒い冬でも釣りがしたい。そして釣りたい!」という方に向けて、冬に釣れるおすすめの魚・釣り方を紹介したいと思います。
なぜ冬は釣れないのか
夏の水中と冬の水中では、透明度が違い、冬の水中は夏に比べてとても澄んでいます。
そもそもなんで、夏はそれほど澄んでないの?
それは、夏の水中の「濁り」の原因はプランクトンだからです。
夏はたくさんのプランクトンが水中に生息していて、そのプランクトンを餌にする小魚が回遊してきます。そしてその小魚を餌にしている、大型魚が回遊してきてそれを釣り上げることができます。
ってことは、冬にはプランクトンがいなくなるってことなんだ!どうして?
冬になると水温が低下し、その影響でプランクトンが減少してしまいます。なので、それに伴い小魚や大型魚なども浅場から消えて水温の変化しにくい深場へと移動してしまうというわけです。
魚は変温動物であり、水温の変化を嫌います。そして魚にはもう一つ「適水温」というものがあり、それを下回ると動きにくくなります。
そのため、気温と共に水温が低下する冬は魚の活性が下がってしまい釣れにくくなります。
なので冬に釣れる魚は、適水温が低水温を含む耐寒性のある魚が釣れます。
冬に釣れる魚・釣り方
海水魚
カサゴ
低水温に強く、冬が最盛期の魚です。11月頃から良型が接岸してきて、12月・1月は数もサイズも期待できるハイシーズンになります。カサゴは障害物の隙間などに潜んでおり、その隙間に向かって仕掛けを落とすとつることができます。釣り上げた産卵前のカサゴはリリースしましょう。
釣り方
ブラクリと呼ばれるオモリと針が一体化した仕掛けにエサをつけ、テトラポットの隙間や堤防の繋ぎ目などに落としていく釣り方。アタリがなければすぐに仕掛けを落とす場所を変えて、ランアンドガンで釣っていくと釣果が上がる。エサはサバの切り身やとりのささみがおすすめ。
仕掛けの一番下にオモリがついていて、その上に数個の針が横に出ている仕掛けを底に落として竿をゆっくり上下する釣り方。底においていても釣れるので、2本用意して置き竿用と探るようで釣りをすると釣果が上がる。エサはアミエビを使用。
アイナメ
生息域は広いが、数が多く大型化するのは水温が低い北海道や東北のみです。その他の地域では11月頃から産卵のために接岸し、12月にハイシーズンを迎えます。多くのメスの魚は産卵直後は動かなくなり、アイナメの場合、オスも卵を守るため根から離れなくなります。2月頃は産卵直後にあたる魚が多いため、釣れにくくなります。昼行性の魚なので、日中でも釣ることができます。釣れるとかなり引きが強いのが特徴の魚です。
釣り方
オモリの後に2本ほどの針がついている仕掛けを、遠投して置いておく釣り方。たまに動かすと効果的。餌はアオイソメを使用。
メバル
幅広い適水温を持っているが、シーズン本番は冬頃です。11月・2月がハイシーズンで、1月から産卵を迎え次第、釣果が落ちていきます。メバルは荒れた海を好まないので、潮がよく動く日の潮が緩んで落ち着く時間帯を狙って釣りをしてみましょう。他のロックフィッシュよりも高い層にいるため、狙って釣りやすい魚になります。
釣り方
メバリング用の小型ルアーを投げて誘う釣り方。アクションも大事だが、投げるポイントが重要。常夜灯の明暗部などに居ることが多い。
カレイ
カレイの仲間は冷水製の種類が多く、冬がベストシーズンです。産卵前から荒食いを始め、12月の産卵時期には、数もサイズも期待できるハイシーズンに入ります。しかし、1月に入ると産卵が終わり、活性が下がり釣れにくくなります。冬の間は身近な釣り場に存在し、活発にエサを捕食する魚でもないので、のんびりした釣りになることでしょう。
釣り方
オモリの後に2本ほどの針がついている仕掛けを、遠投して置いておく釣り方。餌はアオイソメを使用。数本用意しておくと、釣果アップが期待できる。
ヒイカ
冬に人気の釣りです。釣期が夏と冬の2シーズンで、イカの中では最も小さいサイズの仲間になります。冬に産卵を迎えるため、浅場にやってきます。夜釣りで釣るが一般的でコツさえ掴めば、1日で数十杯釣ることが可能です。
釣り方
ヒイカ専用の仕掛けを使った釣り方。餌は生きたモエビを使う。
1.5号のエギを投げて、着底後しゃくって沈めるを繰り返す釣り方。
アジ
真冬でもアジが釣れるポイントがあります。それは、居着きのアジが居る場所です。冬に釣れるアジは、サイズが大きく脂の乗った美味しいアジが釣れます。12月までは釣れるが、1月からはほとんど釣れなくなります。朝・夕まづめはサビキ釣りで、夜はアジングで狙ってみましょう。
釣り方
5~7本連なった針の下にオモリ付きのカゴがある仕掛けで、そのカゴにアミエビという撒き餌を入れる。海底まで落として、リールを2〜3回巻いて竿を上下して待つ釣り方。入れ食い状態の時でないときは、何度か上下して待つを繰り返すと釣れる。
アジング用の小型ルアーで狙う釣り方。ただ巻きやリフト&フォールなどのアクションで誘う。
青物(ブリ・サワラ)
青物は冬になると脂が乗って美味しくなります。冬はサイズと重さが期待でき、陸っぱりからでも釣れる満足度の高い釣りです。1月下旬まで釣ることができます。それ以降は船釣りになります。体力が必要な釣りですが、楽しい釣りでもあります。
釣り方
メタルジグやバイブレーションなどのルアーを遠投し、底まで落とす。ただ巻きやリフト&フォールなどのアクションで誘う釣り方。
スズキ(シーバス)
1年中釣れて、幅広い適水温を有します。晩秋から冬に産卵する魚で、厳寒期は沖目にある岩礁帯に大型魚は移動してしまいます。なので、冬はサイズが小さいですが、水温が高いポイントでは大型も狙うことができます。季節によってベイトやフィールドが変わるので、ポイント選びは重要です。
釣り方
多種多様なルアーをシーバスがいるであろうポイントに投げて、ただ巻きやストップ&ゴーなどのアクションをして誘う釣り方。
クロダイ(チヌ)
一年中釣れて、幅広い適水温を有しており、冬も釣果が期待できる魚です。2月は適水温を下回るため、深瀬へ落ちる魚もいるが、浅瀬に残るものもいます。それらを狙ってみるのもいいでしょう。
釣り方
ウキを使い、針にエビなどをつけて、少し投げる。投げた周辺に撒き餌をする釣り方。
チニング用のルアーを投げて、底をズル引きやボトムパンプなどのアクションをして誘う釣り方。
サヨリ
夏の終わりから冬頃までがシーズンになります。秋は数が多くサイズは小さいですが、12月に入ってくると、数は減るものの、サイズが大きくなります。2月に入るまでは釣れますが、それ以降は厳しくなりますので年末年始に狙ってみましょう。
釣り方
基本的にオモリを使わず表層を狙ったウキ釣り。警戒心が強いときはガン玉をつけて少し下を狙う釣り方。エサはアミエビを使用。
淡水魚
ワカサギ
ワカサギは冬が抱卵の時期でとても美味しいです。朝と夕のまづめ時だけでなく、日中でも釣ることができます。初心者の方にも始めやすい釣りとなっています。
釣り方
エサを針に付けて、底まで落とし竿を上下に動かして誘う釣り方。エサは紅サシを使用。
エリアトラウト
管理釣り場での釣りです。ニジマスなどのマス類を釣ることができます。管理された釣り場なので、トイレや足場の心配などが必要ありません。
釣り方
エリアトラウト用のルアーを使って、アクションして魚を誘う釣り方。かえしがついてない針を使用。
冬の寒さに負けないおすすめ防寒対策
防寒ウェア
動きやすく、防寒対策に優れたものを選びましょう。
手袋
手袋をしていても作業しやすい、伸縮性のある手袋を選びましょう。
靴
保温性・防水性を兼ね備えたものを選びましょう。長時間使用するものなので履き心地も重要になってきます。
インナー
厚すぎず薄すぎない、かつ保温性に優れたものを選びましょう。
日頃のストレス発散のために冬に釣りをしてみよう
冬は気温が下がり、釣れる魚種も減り、釣りに出かけるのが億劫になる時期です。ですが、釣れる魚は他の時期に比べて大きくそして美味しいです。
釣り場の人の数も減るのでのびのび釣りに集中することができます。魚を釣るのを目的にせず、リフレッシュを目的とすると釣れなくともイライラすることもないでしょう。
冬にし楽しめないことを楽しんでみてほしいなと思います。